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2024.03.19 活動報告

令和5年度 地域による包摂を推進するためのモデル活動推進事業について


当協会では、犯罪をした者等が刑事司法手続終了後も地域社会の一員として地域のセーフティネットに包摂され、地域社会の中で孤立することなく安定した生活を送るために、地域の更生保護関係団体、関係機関等による支援の連携強化や身近に相談できる場所の確保等に資する活動に対し助成する標記事業を実施いたしました。

令和5年度は、以下の活動に助成しました。

 

1.実施団体

更生保護法人少年の家


2.活動の名称

更生保護における社会復帰支援を考える 〜映画『プリズン・サークル』に学ぶ〜

 

3.活動期間

令和5年12月10日実施

 

4.活動の目的

地域包摂を推進するためには、更生保護と福祉の連携を深めることが必要である。そのために、島根あさひ社会復帰促進センターのドキュメンタリー映画「プリズン・サークル」の上映会を開催し、参加者に刑務所出所者の支援について学んでもらうとともに、関係機関とのつながりを作ることを目指す。

 

5.活動の内容

映画『プリズン・サークル』の上映会、特別講師による講演会、座談会及び少年の家の見学会を実施。


〈場所〉

更生保護施設 少年の家(多目的ホール:定員50名)

 

〈当日の内容〉

13:00 ~ 13:05 はじまりのあいさつ

司会・進行 縁側フォーラム副代表 小長井雅代さん

更生保護施設少年の家施設長白井隆晴よりあいさつ

 

13:05 ~ 15:21 上映会

『プリズン・サークル』 監督:坂上香 配給:東風136分

 

15:21 ~ 15:40 休憩

 

15:40 ~ 16:40 特別講師による講演

厚生労働省社会・援護局総務課矯正施設退所者地域支援対策官 伊豆丸剛史さん

『罪を犯した人との“出会い”が気付かせてくれたこと-誰ー人取り残さない「地域共生社会」の実現に向けて-』

*配布資料及びその他スライドによりご講演いただきました。

 

16:40 ~ 17:00 休憩、座談会、見学会及びおわりのあいさつ

座談会進行 元少年鑑別所心理技官長谷川准さん

希望者に当施設の見学会を施設長の説明のもと実施


6.活動の成果・今後の課題等

(1)活動の成果・効果等

当施設のことを初めて知ってくださった方や、関係者であっても当施設の活動を詳しく知らずにいて、チラシを見て応募してくださった方、医療関係者の方等にも興味をもって参加いただき、参加者からは、「深く感銘を受けた」「また、このような貴重な話はもっと大きな会場でやるべきだ」等多数のお声を頂戴いたしました。

その他、広報活動のため地域の福祉のサークル活動にも参加し、当施設の話をさせていただ<機会を様々にいただくことができました。

「再犯防止に関する支援者養成講座」を主催している静岡市福祉総務課にもご協カいただき、当施設を知っていただく機会を別途提供させていただきました。

福祉関係の方々や、保護司の方々、その他地域でボランティア活動等日々活躍されている方々にもご参加いただき、今後の処遇体制においても、広がりが期待できる時間であったと感じました。


(2)今後の課題等

今回、地域の方々に興味を持っていただき、その方々のエネルギーを感じさせていただき、今後処遇の観点からも、地域の方々とより一層交流できる機会を増やしていければいいなと思いました。

また、特別講演での話から、たとえ大海の一滴であったとしても、その支援こそが対象者に求められている支援なのだということを、今後もっと多くの方々に知っていただき、社会構成員の一員として、誰一人取残さない地域共生社会の実現の橋渡しの一端を、当施設の役割として担っていけたらと考えます。

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