団体概要 |
平成21年、神奈川県就労支援事業者機構は、犯罪を犯した人や非行のある少年が健全に社会復帰するためには、就労の機会を与え経済的に自立させることが、極めて重要であるとし、経済界や企業が一体となって果たすべき社会的責任との認識の中で設立されました。会長は元参議院議員であり、県内の更生保護事業には精通し、政財界にも顔が広く、また役員の多くは県内の経済団体から選出されており、監事も弁護士と税理士が就任するなど、組織として強固な礎を築いてきました。 現在の会員数は466。平成29年には「認定」NPO法人として、翌30年には「無料職業紹介事業者」としても認可されています。令和元年には、「安全安心なまちづくり関係功労者内閣総理大臣表彰」を受賞し、また創立10周年記念式典には、復興大臣(更生保護を考える議員の会会長)、法務副大臣、保護局長、神奈川県知事、神奈川労働局長等の出席もいただいています。 主な事業は、刑務所出所者等を雇用する企業の支援です。具体的には、対象者を雇用した企業への雇用奨励金の支給、職場体験や事業所見学に対する協力謝金の支給、就労に必要な資格取得費用の支援、そして雇用に関する相談支援や研修会の開催等をしています。このほか、法務省の「更生保護就労支援事業」、神奈川県の「職場定着支援事業」、厚生労働省の「刑務所出所者等就労支援事業」も受託しています。 |
助成事業概要 |
神奈川県警察の資料「STOP THE 少年非行」によれば、平成30年中に不良行為により補導された少年は37,412人で、そのうち高校生が約半数を占めていますが、2番目に多いのが無職少年で、5,232人になります。また、少年非行では、犯罪内容等によって保護観察処分や少年院等へ送致されますが、そこまでに至らない場合には、その予後を見ると、非行をエスカレートさせたり、補導を繰り返したり、犯罪の被害者にもなったりしています。特に、補導された無職少年は、何処からも支援や援護を受けることがないため、何することもなく無為に過ごすことで、再非行へと繋がっているところです。 本事業では、そうした少年を集め、職場体験させたり、定着就労に向けての支援を行うことで、働くことの意味や意義を感じとってもらい、そこに自身の成長や生き甲斐を見出してもらうことで、少年を非行から守るとともに、少年の健全な育成に寄与することを目的とします。 事業の対象となる少年は、弁護士、家庭裁判所、警察、児童施設等からの依頼を受けた少年で、保護者の同意も求めます。具体的な内容は次のとおりです。 ①職場体験事業: 2日間に亘って実施します。一日目は会社説明と仕事場見学、二日目は仕事体験等を行います。事業主には協力助成金を、体験する少年には交通費と昼食代が支給され、傷害保険と賠償保険に加入します(費用は機構負担)。体験先業種は各種用意されています。 ②職場定着事業: 職場体験等で同事業所に引き続き就労を希望する少年には最長6か月に亘って職場定着が進むよう支援します。定着事業の期間中は、事業主は少年との雇用契約を結びますが、協力助成金が支給されます。家庭裁判所の補導委託先として活用も行われます。 |
事業地域 | 横浜市を中心とした神奈川県 |
事業期間 | 2020年3月~2023年3月 |
総事業費用 | 13,012,874円 |